アライグマについて知ろう・基礎項目

アライグマ

アライグマはその愛らしい容姿や行動とは裏腹に、野性味あふれる気性を持つ動物です。

さらに木登りに長け、縦横無尽に移動する高い運動能力と、手先の器用さを併せ持っています。

かつてはペットとして人気を博し、動物園ではいまだに注目され一方、昨今は特定外来生物に指定されて駆除対象となった彼らについて、その基礎的な生態をみていきましょう。

アライグマの基礎知識

生態 特徴 仕草について

タヌキに似た容姿をしており、前足を水中に突っ込む仕草が特徴的です。動物園などでは、与えられた野菜や果物を水中に入れて動かすことから、「食べ物を洗う」と考えられ、アライグマと命名されました。

現在では、水中に手を入れる仕草の意味は食物を洗うためではないと考えられていますが、その理由ははっきりとわかっていません。

何にしろ、その仕草によって知名度が高まった動物であることは確かです。

大きさ、体重などについて

野生種の体重は4〜10kg程度とされますが、飼育下では20?に達するものもいるそうです。体長は尻尾まで入れると1m近くなることもあります。

毛色は灰褐色で、顔には目の周りに黒い斑紋があるのが特徴できです。

その容姿からタヌキと誤認されることが多く、たいていは尻尾の縞模様が確認されることで、はじめてアライグマを認識されるようです。

実際、捕獲時には尻尾が巻き込まれていることが多く、髭の色(アライグマは白い)と耳の白い縁取りが目印になることも多いようです。

その他の特徴 手足など

アライグマの存在の確認として、足跡の特徴が挙げられます。アライグマはかかとを地面につけて歩く「しょ行性」という歩行方法であるため、足跡に五指がくっきりと残ります。

イヌやネコがつま先立ちで歩くため、指が四本しか足跡に残らないことと比較すると、大きな特徴であると言えるでしょう。

また、前足の指が長く、器用であることも特徴のひとつです。

近年、アライグマの野生化が問題となっていますが、そもそも人間の手を逃れて野生化できたことの理由のひとつは、簡素な檻の扉程度であれば、手先を器用に使って開けてしまうことができるからです。

もちろん、扉の構造を理解して開けていいるわけではないでしょうが、器用な手先でいじっているうちに、開いてしまうことがるということでしょう。

食性、繁殖、寿命について

アライグマは雑食で、おおよそなんでも食べることが知られています。

魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類はもちろんのこと、昆虫、野菜、果物など、幅広く食することができます。

このことが、外来生物として野生化した際、広範囲に被害をもたらす結果となりました。

実際、オオサンショウウオやエゾアカガエル、ニホンイシガメなど、甚大な被害が広がっています。

繁殖能力も高く、2歳以上の雄であれば、交尾による妊娠率は100%とも言われます。一回で3〜6頭の子どもを産みます。一夫多妻制であり、子育ては雌の役割です。

なお、自ら巣を作ることはせず、自然の洞穴や、他の動物の巣穴を横取りして使用することも多いようです。

寿命は長いもので16年程度とされ、充分な栄養状態と環境の整った飼育下では、20年以上生きることもあります。

天敵や環境適応能力について

オオカミやヤマネコなどの最終捕食者が天敵となります。しかし駆除と狩猟、さらには交通事故を除いた場合、それら天敵による死亡原因は10%程度と推察され、対人間と比較した場合、さほどの脅威でないことがうかがい知れます。

身体が丈夫であり、気温や温度に対して順応する能力も優れています。

テリトリーは食料の粗密で変わり、食料が豊富であれば行動範囲は狭くなります。

気温がマイナス4度を下回ると冬ごもりをし、活動が極端に減じます。

人間との関係について

最大の脅威をなる人間とは、ペットとして飼育されたり、ジビエとして捕食されたりしています。

さらには豊かな尾っぽとともに、毛皮として重宝されており、なかでもアライグマの皮の帽子であるクロケット帽が人気です。

なお、ペットとしては向いているとは言い難く、懐くこともあまりありません。

狂暴化することも多々あり、力も強いため、それなりの設備と知識をもつ飼い主でなければ手に負えなくなるでしょう。

害獣 被害など

多くの国や地域で外来種問題を引き起こしている要注意害獣です。

特に農作物と畜産物に対する被害は深刻で、広範囲に渡って被害をもたらします。

歴史的建築物や文化財を汚泥するケースも見られ、その点でネズミの被害にも似ていると言えるでしょう。

感染症のキャリア動物であり、狂犬病とアライグマ回虫の媒介において要注意とされています。

その他のアライグマの記事はこちら → アライグマはかわいいけれど、飼育は困難を極める